トゥグル浜遺跡は与那国島で最も古い、新石器時代の遺跡として知られていますが、この遺跡からは与那国島からは産出しない、緑色片岩で作られた石斧が多数出土しています。
これらの石は石垣島で産出されることが知られています。またこれらの石器と共に、イノシシの骨も多数出土しています。イノシシも与那国島には生息しておらず、西表島や石垣島から運んできたと考えられます。このことから、既にこの時代には与那国島と西表島、石垣島などとの間に、石材を求める人々の密接な行き来のあったことがわかります。
他に、フィリピンや台湾など、南方からの影響がうかがわれるシャコ貝の貝斧や、大陸との通交をうかがわせるヤコウガイ蓋製スクレイパーを展示しています(沖縄県立埋蔵文化財センター所蔵)